[1]トランプ侵略戦争と米帝侵略史上における連続性
(1) 2026年は、衝撃的な事件で幕が開けた。ベネズエラ侵略とマドゥーロ・フローレス大統領夫妻の拉致・連行および、中東イランに対する反政府武装暴動の扇動と大規模攻撃の脅迫だ。最近では、キューバに対する石油海上封鎖と年内政権転覆宣言を言い放った。まるで強大な権力をちらつかせて世界の右往左往を喜ぶ絶対君主の自己陶酔の様に似ている。
われわれは、昨年1月のトランプの大統領就任に対して「ネオファシズム政権」と規定し、改めて米帝国主義の侵略戦争を主敵とする反戦運動を呼びかけた。年初来の同時多発的な侵略は、このネオファシズム政権の本性を一挙に露わにした。
(2) しかし、トランプ政権は突然降って沸いたものではない。民主・共和を問わず歴代米政権による2000年代以降の20年以上にわたる切れ目のない米帝侵略史の到達点、頂点だ。以下、侵略の凶暴性とその限界・矛盾を併せ持つ米帝侵略史の3つの段階を振り返る。
第1段階は、1999年に始まるユーゴ空爆と多民族国家ユーゴスラビアの解体に始まり、9・11同時多発テロをきっかけに開始した2001年のアフガニスタン侵略と2003年のイラク侵略、さらに2011年前後の「アラブの春」を逆手にとって反米国家リビア、シリアを次々と崩壊させた軍事介入だ。主に中東の反米国家を叩き潰す「対テロ戦争」の時代であった。多くの国の国土が荒廃し、人民が犠牲になった。だがこれらは次に始まる本番の前哨戦に過ぎなかった。
第2段階は、2021年1月のバイデン政権誕生によって開始された。2022年2月に始まった米・NATOのウクライナ「代理戦争」、2023年10月から始まった米=イスラエルのガザ大虐殺戦争、2027年に向けて戦争準備を加速する対中戦争という「三正面戦争」だ。この「三正面戦争」の恐ろしさは、第1段階が中東の途上諸国を滅ぼしてきたのとは違い、一気に世界的大国を滅ぼそうとしていることにある。ソ連崩壊後も生き残る石油大国・核大国ロシアの分裂・解体であり、急激に台頭し西側帝国主義を脅かし始めた社会主義中国の分裂・解体だ。凶暴性が急激に増し、ガザのジェノサイドなど中東という限られた地域から一気に全世界に広がった。だが、同時に財政と国力の限界も露わになった。
われわれは20年以上にわたり反米・反帝の反戦運動を闘ってきたが、これまでは単一課題に過ぎなかった。アフガニスタン反戦、イラク反戦など。だがバイデン政権以来、一挙に米=イスラエルのガザ大虐殺戦争反対、パレスチナ連帯運動、ウクライナ「代理戦争」反対、対中戦争反対を同時並行で進めなければならなくなった。反戦運動が直面するこの多面的任務そのものが、米帝の凶暴化の第2段階の特徴を指し示している。
そして今、トランプは米帝侵略史を第3段階に押し上げた。
[2]トランプ戦争の諸特徴、凶暴化と限界・矛盾の新段階
(1) 第3段階を特徴付けるのは新たな凶暴化だ。年初来のベネズエラ侵略は鮮烈であったが、その凶暴さは就任直後から始まった。就任来8か国に爆撃を加えた。時代を一気に19世紀から20世紀初頭の帝国主義植民地戦争の時代に巻き戻すかのような言動が始まった。主権国家を侵略しその元首を拉致・連行し自国の国内法で裁く、グリーンランドもカナダも石油もパナマ運河も自分のものだと吠えまくる、等々。国連や国連憲章、国際法をここまで公然と蹂躙した大統領は初めてだ。「私に国際法は不要」と言い放ち、自身の権力の限界は「私自身の道徳観。私自身の心だ」とうそぶいた。絶対君主、独裁者のように振舞い続けている。
また、侵略と政権転覆の対象を、ラ米カリブ地域(西半球支配)にまで一挙に拡大した。いわゆる「ドンロー・ドクトリン」だ。「三正面戦争」は「四正面戦争」、文字通り世界帝国主義戦争に転化した。このような多方面・同時多発的な帝国主義戦争は、第二次大戦後初めてのことだ。戦闘的な反戦運動、共産主義運動は「第三次世界大戦」を警戒し始めている。
(2) このトランプの第3段階は、侵略性・凶暴性と地理的拡大だけではない。同時に、バイデン時代には見られなかった限界と諸矛盾を生み出した。
第1に、ベネズエラやイランへの地上侵攻はできなかった。世界中に伸び切った「米軍の過剰展開」(オーバーストレッチ)が原因で、もはや好き放題に大規模戦争ができない。これは被侵略国の政府と人民が団結すれば、被害を最小限に食い止められることを意味する。
第2に、西半球覇権の再確立に集中するために、バイデンが拡大した2つの戦線で手仕舞いを始めた。まずはウクライナ「代理戦争」の終結だ。ロシアに恩を売って抱き込み、中ロ関係を切断する思惑もある。だが、対ロシア解体構想は諦めていない。対ロシアの軍事的威圧は当面ドイツなどEUに負担させる。もう一つはガザ大虐殺戦争の停戦から終結だ。ただこの計画はトランプ個人による「ガザ植民地化」とセットである。
第3に、米欧帝国主義間矛盾の激化だ。米・NATO軍事体制からの撤退と対ロシア宥和の脅し、グリーンランド併合の脅しは、トランプ就任以来の西側同盟国をも対象にする世界関税戦争と合わさって、米欧軍事同盟に亀裂を走らせている。
第4に、米帝の最大の敵=社会主義中国の打倒は、バイデン時代はなりふり構わず2027年を目標にしていたが、トランプ時代になって先送りとする計画だ。国力・経済力・ハイテク力・防衛力を増す中国は今の米帝では歯が立たない。中国を倒すには、まず西半球から中国の影響力を排除し、日欧帝国主義同盟国からも排除し、米帝一極支配を再確立してからだと考えている。「ドンロー・ドクトリン」とはこの全体構想を指す。単なる西半球支配ではない。もちろんその間も対中関税戦争・ハイテク戦争の手は緩めない。対中緊張激化は、従順な高市ネオファシズム政権に先兵役を任せる。
第5に、今秋の中間選挙に向けて、米国内の階級矛盾も激化している。対外侵略の凶暴化と拡大は、トランプ支持派の一部MAGA派の離反を招いている。ICEをめぐる激しい弾圧と闘争は米国の労働者・人民の反トランプ感情を一挙に増大させている。
(3) だがなぜ米帝国主義は、2000年代以降、これほどまでに世界中を敵に回し、凶暴化し、階級諸矛盾を激化させているのか? 一言すれば、追い詰められてきたからだ。
それは第1に、1990年代以降のソ連と社会主義世界体制崩壊後に形成された米帝一極支配、米帝覇権が没落し始め、米帝国主義の「繁栄」の源泉となってきた新植民地主義支配体制が崩壊の危機に瀕したからである。
新植民地主義体制とは、第二次世界大戦後、ソ連と社会主義体制と民族解放運動が結びついて旧植民地主義支配を崩壊させた結果として、形式上は国家や資源の主権を擬似的に守る形をとりながら、途上国から剰余価値を吸い上げるシステムである。ところが、米帝は今や主権や国際法など偽善的「合法性」を云々する余裕がなくなった。なりふり構わず荒々しく、旧植民地主義的な時代、資源や領土や市場・勢力圏を軍事力で奪う時代へ回帰しなければならなくなった。
第2に、その新植民地主義支配体制を危機に陥れた社会主義中国の登場である。中国は2007~08年の世界グローバル金融恐慌をきっかけに、2010年前後から急激にかつ持続的に経済成長を遂げ、BRICS・SCO・一帯一路などを梃子に広大なグローバル・サウスを結束させ始めた。それまで新興・途上諸国から剰余価値がほぼ無制限に帝国主義に吸い上げられたのに対し、これら諸国が自国と資源の主権を主張し始め、超過利潤を自国の「開発と成長」に投入し、中国がそれを全面支援し始めたのである。
[3]国際的力関係を背景にすれば帝国主義の一方的侵略は阻止できる
(1) 現在のトランプの帝国主義世界戦争と、これまでの帝国主義世界戦争は何が同じで何が違うのか? その共通性と差異を問題にする必要がある。
第一次世界大戦は、文字通り、獰猛極まりない帝国主義の二大陣営(協商国と同盟国)の間の帝国主義間戦争であった。主戦場はヨーロッパだ。戦死者1600万人、戦傷者2000万人以上を記録し、それまでの人類史上最大の犠牲者を生み出した。レーニンはこの戦争を巨大ブルジョアジー(賃金奴隷主)の間の戦争、強盗同士の戦争と断じた。そしてこう結論づけた。「今や人類は、社会主義へ移行するか、それとも植民地によって、独占によって、特権によって、あらゆる種類の民族的抑圧によって、資本主義を人為的に存続するための『大』国間の武力闘争を何年間も、それどころか数十年間も経験するか、その選択に迫られている」(『社会主義と戦争」)と。
レーニンは、この破滅的な帝国主義間戦争に対して、戦時公債に賛成し、祖国防衛と社会排外主義の立場、カウツキーらの中央派的立場に転落した第二インタナショナル、とりわけドイツ社会民主党と自国のメンシェヴィキを厳しく非難し、これと決別し闘うために、新しいインタナショナルの結成を宣言した。さらに帝国主義戦争の根本原因と解決の道を探るべく『帝国主義論』を執筆した。
そして、レーニンは「革命的敗戦主義」、つまり「帝国主義戦争を内乱へ」「自国政府の敗北」のスローガンを掲げて、実際にそれを即座に実践した。1917年ロシア十月革命を成功させ、「平和に関する布告」を宣言し、全交戦国に対し、「無併合・無賠償・民族自決」の原則に基づく即時の停戦と講和を呼びかけた。翌年2月にはドイツとの間で屈辱的なブレスト=リトフスク条約を結び、講和に動く。その後、ドイツ革命が起こり、第一次世界大戦は終結する。2つの交戦国の社会主義革命が帝国主義戦争を終結させたのだ。われわれの揺るぎない誇りである。
(2) 二度目の帝国主義戦争である第二次世界大戦は、複雑な展開を遂げた。社会主義ソ連の成功裏の急成長が新たに付け加わったためだ。われわれは、第二次世界大戦を、①ソ連社会主義と帝国主義との体制間戦争、②枢軸国と連合国との帝国主義間戦争、③帝国主義と植民地・半植民地・従属国との間の戦争、④ファシズムと反ファシズムの戦争、この4つの異なる階級的性格を持つ複合的戦争と捉えてきた。
だが、昨年の世界反ファシズム戦争勝利80周年をめぐる中国の党・政府の歴史的総括や研究から学ぶことによって、この捉え方だけでは不十分であると考えた。そして、中国人民抗日戦争とソ連社会主義のナチス・ドイツに対する戦争、この2つの反ファシズム戦争の結合こそが、一貫してこの複合的戦争のヘゲモニーを握り、勝利に導いたことを特別に強調した。犠牲者はソ連が死者数だけで2700万人にものぼり、中国は死傷者数3500万人を記録した。世界全体で5000万人とも8500万人とも言われている。第一次世界大戦を遥かに超える。これがファシズムの恐ろしさだ。
コミンテルン第7回大会でのディミトロフの反ファシズム統一戦線の、抗日戦争への具体的適用である中国共産党の反帝民族解放統一戦線の確固たる死守と、毛沢東の「主要矛盾論」抜きには、妨害を続ける国民党との「国共合作」は維持できず、獰猛な天皇制日本軍国主義にも勝てなかった。このことは、マルクス・レーニン主義と共産主義こそが、戦争を阻止し、平和を実現する原動力であることを示している。
(3) では、現在のトランプと米帝国主義の世界侵略戦争はどう捉えればいいのか? 2000年代以降の現代帝国主義戦争の階級的基本性格は、第1に、中国社会主義と社会主義指向諸国に対して仕掛ける対社会主義戦争、第2に、新興・途上諸国に対して仕掛ける対新興・途上諸国戦争の二つに収斂する。いずれも米帝主導の西側帝国主義からの一方的侵略戦争だ。米帝一極支配の下に西側帝国主義が従属的同盟を形成し、急激に台頭した社会主義中国の周りにグローバル・サウスが結束する国際的力関係の中では、帝国主義間矛盾が帝国主義間戦争に発展することはあり得ない。
社会主義中国の側には戦争の衝動力がない。むしろ逆だ。中国の戦略目標は「平和と開発」であり、平和裏に社会主義建設を進めることである。また、グローバル・サウスの側にも西側帝国主義に戦争を仕掛ける衝動力はない。これら諸国も中国と同様、自国の「平和と開発」こそが先決事項なのである。もちろん中印紛争や中央アジア諸国同士の地域紛争はあるが、西側帝国主義が介入しない限り大規模戦争には発展しない。
では、この米帝による新しい一方的な帝国主義世界戦争を阻止する展望はどこにあるのか? 一方的侵略戦争の本国アメリカで革命が起こる可能性は見込めない。第二次世界大戦時のようにコミンテルンが世界に向かって統一戦線戦術を提起することもできない。だとすれば、社会主義中国の周りに反米・反帝諸勢力が総結集する新たな国際的力関係を構築するしかない。年初来の2つの衝撃的侵略がその具体的なあり方をわれわれに教えてくれた。今回のベネズエラ侵略に対するロドリゲス大統領代行の反米・反帝姿勢(参照:ロドリゲス大統領代行 ボリバル革命継続に奮闘)、キューバの断固たる防衛体制(参照:トランプの石油全面封鎖・軍事攻撃脅迫…キューバへの更なる圧力強化糾弾)、イラン政府の断固たる反米・反帝姿勢、これを後方から直接支援する社会主義中国とロシア、中国が主導するグローバル・サウスによる国連・国連憲章を盾にする多国間主義国際秩序の構築である。これをさらに先進帝国主義国の労働者・人民の反戦運動、連帯運動が二重三重に包み込んでいく。われわれは、こうした世界的力関係の構築によって一方的侵略戦争を阻止できると考える。
(4) 現在の共産主義運動内部には看過できない誤りがある。第1は、第一次、第二次の帝国主義戦争と現代帝国主義戦争の共通性と差異の分析を放棄し、全てをレーニンの時代の帝国主義間戦争に還元することである。レーニンの『帝国主義論』を何と米帝を免罪するため、BRICSを帝国主義に仕立てるためだけに悪用する。米帝の侵略史には全く無関心だ。これら一部の「極左」の「帝国主義ピラミッド論」にとっては、現代の戦争は「中国帝国主義と米・西側帝国主義の間の戦争」「BRICS同士の帝国主義間戦争」となる。この「型紙」に合わせるためには中国は絶対に社会主義であってはならない。BRICSは西側帝国主義と戦争する好戦的な帝国主義でなければならない。世界反戦運動の戦略的主敵は絶対にトランプと米帝に向けてはならない。米帝は第二次世界大戦後、世界中に軍事基地を張り巡らし、侵略を繰り返し、膨大な難民・移民を生み出し、2000万~3000万人を殺してきた。この米帝の血にまみれた侵略史を知ろうとせず、ましてや中国やBRICSと同列視するのは歴史に対する冒涜そのものだ。
第2の誤りは、米帝が攻撃を仕掛ける時と場所で、米帝ではなく、攻撃される側の打倒を呼びかけることだ。今回のトランプのベネズエラとイランへの侵略行為の真っただ中で露骨となった。ベネズエラのフィゲラ派共産党は公然とマドゥーロ政権打倒を掲げ、米帝監視下の選挙を要求した。イランの一部共産党もハメネイ神権体制打倒を前面に掲げ、CIA・モサド主導の武装テロを支持するという犯罪的な過ちを犯した。米帝の侵略の最中に、侵略者ではなく被侵略者の打倒を呼びかけたのだ。米帝の介入は「外的矛盾」だから全く眼中にない。「一国労資矛盾こそが根本矛盾だ」と言う論理だ。マドゥーロ政権が倒れれば内戦になるのは必至だ。トランプの介入でかつてのピノチェット時代の大虐殺が再現されるだろう。イランでも国家は四分五裂し、シリアのような帝国主義の草刈り場となるだろう。自称共産主義者たちはその責任をどうとるというのであろうか。恥ずべきことだ。
[4]高市政権との闘いへ―反トランプの国際包囲に合流しよう
(1) 今現在、国際的な反トランプ包囲網はどのように構築されつつあるのか。第1に、最前線に立つのが被侵略国とその人民だ。ベネズエラ人民はロドリゲス大統領代行の下に団結を固め、トランプの植民地主義的野心を押さえ込んでいる。社会主義キューバもまた、政府と人民が一体となってトランプの石油全面封鎖・政権転覆策動を断固としてはね返す決意を固めている。イラン人民は、米=イスラエルの「カラー革命」と軍事攻撃に反対して百万人以上が街頭に繰り出した。
第2に、決定的なのは米国内の階級闘争である。トランプ政権の足元が大きく揺らぎ始めた。反ICEの抗議行動は全米規模に拡大し、燃え上がっている(参照:ICE=国家テロ部隊を即刻撤退させ、解体せよ)。11月の中間選挙を控えて政権支持率が低下し始め、テキサス州の連邦議会下院・州議会上院の補欠選挙で相次いで共和党が大敗した。トランプ政権を支える強力な原動力であったMAGA運動は、ベネズエラ攻撃、エプスタイン文書、物価高と生活悪化、等々をめぐって対立・亀裂が深まり、支持基盤の弱体化が進み始めた。
第3に、社会主義中国が国際法・国連憲章の擁護者として、トランプ戦争にことごとく反対し、多国間主義外交による外交戦で攻勢に出ている。AI・ハイテクを軸に据えた巨大な製造大国・消費大国として持続的経済成長を背景に世界中を引き付けている。
第4に、帝国主義間の亀裂が拡大し、トランプ政権を国際的に孤立させている。欧州首脳が相次いで訪中している。イギリス、フランス、アイルランド、フィンランド、ドイツ等々、西側メディアが危惧する「北京詣で」「中国磁力」「中国ピボット」現象だ。
そして第5に、国際反戦運動である。ベネズエラ侵略直後から、「ベネズエラから手を引け」「キューバをテロリストから守れ」などのキャンペーン、集会・デモが、南北アメリ大陸各地から欧州諸国、全世界へと拡大した。反戦団体だけでなく労働組合が積極的に取り組み始めている。トランプ侵略戦争反対の国際的包囲が急速に形成され始めている。
(2) 高市政権は総選挙で圧勝した。ネオファシズム連合が一気に「戦争国家」化に突き進む危険がある。対中軍国主義と日中対立をさらに激化・長期化させるだろう。改憲策動、外国人政策と排外主義、スパイ防止法、国家情報局新設、国旗損壊罪などの国民監視・弾圧体制強化、等々のネオファシズム的諸政策が一気に加速することは不可避だ。だが高市政権が、対中強硬路線と米帝への従属的一体化を進めれば進めるほど、諸矛盾の爆発は避けがたい。巨額の軍事費と戦争国家化は、日本資本主義・帝国主義の超長期停滞と没落の中で、労働者・人民への犠牲転嫁と状態悪化を加速し壊滅的打撃をもたらすだろう。それは同時に、日本経済にも甚大な打撃を与え、これに最大の構造的危機である財政危機も加わることで、階級的諸矛盾が一段と先鋭化するだろう。
トランプは選挙前に高市を「全面かつ完全に支持する」と表明した。3月には日米首脳会談を行う。欧州首脳がトランプから離反する中で、唯一高市だけがトランプに傾斜している。高市圧勝と野党の与党化・翼賛化の下で、高市ネオファシズム政権との闘いは長期におよぶ非常に困難な闘いとなる。(参照:高市ネオファシズム政権との闘いを強めよう )闘いはこれからだ。
トランプと高市の2つのネオファシズム政権に矛先を集中することで、反トランプの国際的包囲網に合流しよう。
2026年2月9日
『コミュニスト・デモクラット』編集局
